勇気をもらった本

最近読んでいた本。

 

アドベンチャーレーサーの田中陽希さん。

九州から北海道まで、日本の百名山をすべて自分の足だけで移動して登頂するという挑戦をした人です。

(海を渡る時には、カヌーを漕いでいます)

私は、その挑戦の様子をテレビで偶然見てから

すっかりファンになり。

百名山制覇

その翌年の二百名山への挑戦

そして現在ゴールを目指している三百名山と

その旅をずっと応援しています。

 

こんなすごい挑戦を成し遂げてしまう人なので

その肉体も精神力も、もちろん尋常ではないのですが

私が感じる田中さんの魅力は

自然に対する素直さとか畏れを失わない謙虚さ。

そして、旅の中で色々な人や山に出会いながら

自分の挑戦の意味とか姿勢について

時に悩んだりしながら、ひたむきに考え続ける姿です。

 

今回、田中さんご自身が書いた本を改めて読んで

テレビで見ていた場面のひとつひとつを思い出しました。

 

最初の頃は、自分のペースで本来の旅をしていた田中さんが

やがてテレビの影響もあり、大勢のファンへの対応を迫られるようになって抱いた疑問や苦悩。

そして、どんな風に考え方を変えて、自分の中でそれを消化していったのか?

ほんの少しですが、

シフォン屋を始めた私が感じている戸惑いと共通する部分もあります。

 

数年間に及ぶ旅の最中には、被害が出るほどの大きな地震や台風にも遭遇します。

ある時、泊まっていた宿で大きな揺れに遭い、宿の被害を目の当たりにします。

旅を続けるべきか、その場にとどまってボランティアをすべきか困惑していた田中さんは

彼の挑戦を知っている宿の女将さんから

「あなたの気持ちは痛いほどわかるし、気持ちは嬉しいけれど

あなたは今あなたができることを精一杯やってください」

と励まされます。

その言葉に背中を押され、それからきっと何度も何度も噛みしめ

彼は、今、コロナ禍でも

(途中、緊急事態宣言下で進めない時期を利用して本を書きながら)

「自分が今できることをやり切ることが大切なんだ」と

自分が本気で挑戦しようと決めた事を貫いて、旅を続けています。

 

実は、見た目より?軟弱な私は

自分で決断して、以前の仕事をやめてシフォン屋を始めたのに

コロナの混乱の中で必死に頑張っている仲間がいると思うと

何度も心が揺れ動いてしまっています。

目の前のシフォンに全力投球しようと思う一方で

本当にシフォンを焼いていていいのか?と

この1年間、自問自答を繰り返しています。

軟弱なんです。。。

苦しくて仕方ない。

正直な気持ちです。

(たぶん、同じように辛い気持ちでいる仲間も大勢いると思いますが)

 

だから、大好きな田中さんの本に勇気をもらった気がしました。

しばらくは手元に置いて、何度も読み返しながら

きっと田中さんがそうだったように、自問自答をして苦しみながら

私も、自分の挑戦を続けて行けたらいいなと思っています。

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コメント: 2
  • #1

    やす (水曜日, 19 5月 2021 21:47)

    田中さんも凄いけど、今までの人生の積み重ねで生まれた野うさぎも素晴らしい^ ^

    心の揺れ、わかる気がします。
    同じ立場なら、自分もそう思うかも…と。

    心が揺れるのも、悩むのも生きているからこそ、かな。きっと応えは、自分の中に。

  • #2

    のうさぎ 鈴木 (木曜日, 20 5月 2021 05:54)

    やす さま

    コメントありがとうございます。

    揺れるのも悩むのも、生きているからこそ、かぁ。。。

    揺れながら、悩みながら、
    軟弱な自分の心を抱えて、
    私らしいシフォンを焼いていきます(*^^*)