我が家のお昼寝用の小さい掛け布団は
私の7歳の時の祝い着で作ったものです。
私が生まれた時から、両親は「ふとん屋」を営んでいました。
自宅の一角で、
母が業務用のミシンで布団生地を縫い
父が綿を入れて仕上げる。
思春期の頃は、「ふとん屋」という響きが恥ずかしかった。
でも、ずっーと両親の仕事の様子を見て育って来たことは
間違いなく、今の自分にもつながっていると感じることがあります。
ちなみに、私は綿入れはもちろん、ミシンさえ満足にできません。
が、他の店の布団を見る機会があれば、その職人さんの腕がある程度わかっちゃったりはします。
丁稚奉公から職人になった父ですが、「神奈川の名工」に選ばれ表彰されたこともあります。
そんな父が、時々、すごく胸に響くような事を言うんですよね。。。
例えば
なかなか思うようなシフォン作りができず落ち込んでいる時。
「技術っていうのは、頭で理解しただけじゃできない。
努力したからってすぐにできるもんでもない。
努力して、努力して、、、そうしているうちに、ある時フッとできるようになるもんだ」
とか。
穴の開いたシフォンを割引価格で売っては?という提案に悩んでいれば
「ちょっとした失敗は、もちろん素人にはわからない。
誰にもわからないんだから売ったって良い、という職人もいたけど
誰にわからなくても、自分はわかってるじゃないか」
とか。
なかなか名言ですよねぇ。。。
父に相談するまでもなく、私も穴の開いたシフォンに割引価格をつける気持ちはないのですが
職人の娘だからなのかな?と思ったりします。
そして、いつの日か「フッとできる時」が私にも来ますように。。。
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